クレジットカードを申し込む際には、必ず「入会審査」が行われます。
クレジットカードは便利な支払い手段ですが、申込者に対して一定の信用が求められるため、審査を通過する必要があります。
今回の記事では、クレジットカード入会審査に関する基本的な知識や、審査基準の仕組みについて解説します。
クレジットカード入会審査は必ずあるのか?
クレジットカードを発行する際、必ず入会審査が行われます。
これは法律でも義務付けられており、審査を経ずにクレジットカードを発行することはありません。
たとえ一回払いしか利用しないとしても、利用日から支払いが完了するまでの期間は、カード会社が一時的に利用者の代わりに支払いを立て替えている状態です。
このため、申込者が本当に信用できるかどうかを判断するために、審査が必要不可欠なのです。
クレジットカード入会審査の基準とは?
クレジットカードの審査基準は大きく分けて2つの要素で構成されています。
法律に基づく基準と、カード会社ごとの独自基準です。
- 法律に基づく基準
キャッシング枠や分割払い枠(割販枠)に関しては、貸金業法や割賦販売法によって一定の基準が定められています。特にキャッシング枠については、総量規制によって年収の1/3を超える借入が制限されるなど、法的な制限が存在します。この部分は全てのカード会社に共通しており、公開されている情報です。 - カード会社ごとの独自基準
一方で、審査基準の一部は各カード会社によって異なります。これには、利用者の属性や支払い履歴、年収、職業、居住年数などの情報をもとにした審査が含まれます。この部分は非公開であり、カード会社ごとに微妙に異なるため、同じ人が複数のカードに申し込んでも、通過するカードと通らないカードが出てくる場合があります。
クレジットカード入会審査で何を見ているのか?
クレジットカード入会審査では、主に支払い能力や本人確認が行われますが、その他にも多くの要素が審査されます。
- 支払い能力の調査
カード会社は、申込者がクレジットカードの利用分をしっかり返済できるかどうかを確認します。これには、申込者の年収や雇用形態、勤続年数、住居形態などの属性情報が含まれます。また、信用情報機関に登録されている過去の契約履歴や支払い履歴も参照され、延滞履歴がないか、どの程度の残高を抱えているかがチェックされます。 - 実在性・真正性の確認
不正申込排除の観点から、申込者の実在性(実在する人物かどうか)と真正性(本人による申し込みかどうか)を確認します。これにより、不正な申し込みや詐欺を防ぐことができます。たとえ支払い能力に問題がなくても、実在性や真正性が確認できない場合は、審査が長引いたり、不承認となることがあります。
カード会社は、日常的に多くの不正申し込みと戦っています。
たとえば、盗まれた身分証明書を使って第三者が勝手にカードを申し込む「なりすまし申込」などは組織的な犯罪として報道でも取り上げられる典型的なパターンです。
このため、カード会社は支払い能力だけでなく、不正を防ぐために非常に慎重な審査を行っています。
どれだけ支払い能力が高くても、本人確認ができなければ審査は通らない場合があります。
審査に落ちた場合、理由を教えてもらえるか?
審査に落ちた場合、理由は教えてもらえません。
通常、カード会社からは「総合的な判断の結果、承認に至りませんでした」という文面が送られます。(郵送、メールの他、Webページでの通知の場合もある)
これは、詳細な審査基準が公開されてしまうと、不正申し込みを行う者が審査をすり抜けるための手段を見つけてしまうリスクがあるからです。
カード会社は不正申込を防ぐために、審査基準は非公開としています。
そのため、落ちた理由を具体的に知ることはできません。
クレジットカード入会審査は、単に収入や職業だけでなく、申込者の信用情報や本人確認、不正防止の観点からも厳しく行われています。
特に実在性や真正性の確認が重要視されており、不正行為の疑いがあると審査が長引いたり、結果的に不承認となることもあります。
審査に落ちた場合でも、あまり気を落とさず、別のカード会社に申し込むなどの選択肢も検討しましょう。
クレジットカードの審査において、日々の信用を積み重ね、誠実な利用が重要です。
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